バドミントンにおける動き出し(出だし)は重要です。動き出し=1歩目が遅れてしまうとシャトルの落下点への移動が遅れてしまいます。
そうなると打ち返す(リターンの)パターンが限定されてしまうのです。これではラリーの主導権を握ることができず、試合で勝つのが難しくなります。
そこで動き出しを速くするためにリアクションステップを活用しましょう。今回はバドミントンの動き出しを速くする方法であリアクションステップについてお伝えしていきます。
目次
バドミントンの動き出しを速くしたいならリアクションステップを活用しよう
バドミントンの動き出し・出だしを速くしたいならリアクションステップを行いましょう。リアクションステップとは、重心を落としてスムーズに動き出すための予備動作です。
重心を落とすために小さくジャンプ(跳躍)するといった指導方法もあります。しかし小さくジャンプをするとタイミングがうまく取れず、出だしも遅れてしまうという意見もあります。また視線がブレてしまうといったデメリットを挙げる人もいます。
こういった意見もありますが、初心者に対してバドミントンのフットワークを教えるときは小さくジャンプするといった表現が効果的。なぜなら動き出すタイミングを取りやすくなるからです。
プレーに慣れてくると、跳躍しないでも膝を軽く曲げる動作だけでリアクションステップを完結できるようになってきます。膝の角度は130度~135度の間が良いです。

中級者レベルになってくると、自分が打ったショットの種類や相手の体勢から次に飛んでくるショットに対してある程度の予測ができるようになります。
たとえばあなたが下向きのショット(ヘアピン、ドロップ、スマッシュなど)を打った場合、相手からのリターンで球速の速いショットが打たれる可能性はほぼありません。もっともミスショットになり、浮いてしまっているならプッシュショットで打ちこまれるケースは可能性としてあり得ます。
下向きに打ったあとは、足は横に開くよりも前後に移動が容易な縦に開いていたほうが戦略的です。あなたが鋭いショットを打ちこめていれば甘いリターンが期待できるので積極的に攻め込んでいきましょう。
反対に足を横に広げておくとよいのはクリアやロブといった上向きのショットを打ったあとです。下向きのショットが来るのか、上向きのショット(クリやロブ)のどちらが来るか分からないときは足を肩幅より少し広く横に広げておきましょう。このように構えておくと、コート両サイド方向への横移動がしやすくなります。
シャトルの滞空時間が長いハイクリアやロブを打って打ちこまれる可能性が高い場合は、サイドへのスマッシュを警戒して横に開き気味のほうがよいでしょう。一方で足を横に広げておくと、前後への移動の出だしは少し遅れてしまうので注意が必要です。
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さらに言えば前後左右に動く可能性がある場合は、重心位置を一方向に寄せないことを意識しましょう。予測していた方向と違うほうにシャトルが飛んできた場合に確実に対応が遅れてしまいます。
ひとつのプレースタイルが必ず正解とは限りませんし、また現在は正しくても将来的にはより効率的なプレースタイルが確立されるかもしれません。レベルアップのためには、練習に新たな知識を取り入れることを習慣化するようにしましょう。
リアクションステップのために常につま先立ちをしない
リアクションステップの指導をするときにつま先立ちの状態から蹴りだして動き出すといった表現は誤解を生みやすいです。つま先立ちになるとふくらはぎに、負荷が大きくかかってきます。こうなってしまうと疲労が早く溜まりスタミナ切れが起こってしまうでしょう。
なぜつま先立ちをするという指導が行われるかと言えば、バドミントン未経験者はコート内で(厳密に言えばホームポジション・センターポジション)において踵が床にベタ着き状態だからです。
実際にやってみれば理解しやすいのですが、踵まで床にベタ着きの状態とつま先立ちの状態ではどちらが一歩目が出しやすいでしょうか。多くの人がつま先立ちの状態からの方が動きやすいと感じると思います。
動き出す瞬間には踵を床に着けます。床に踵を着けるのは、膝を少し曲げるのと同時に行うことになるでしょう。つま先に力を込めたほうが速く動けそうな気がしますが、つま先では柔らかすぎるのでしっかりと体重をかけることができないのです。
その点、踵は固いので体重をかけてもしっかりと受け止めてくれます。したがって動き出すときはつま先で蹴りだしているように見えて、実際は踵を使っているのです。
【まとめ】バドミントンの動き出しをスムーズにしたいならリアクションステップを
バドミントンの動き出しをスムーズに行いたいなら、リアクションステップをマスターしましょう。体重移動をしっかりと行うことによって、1歩目が素早く出せるようになるでしょう。
そのためには床に足の裏全体をベタ着きさせた状態で相手プレーヤーが打ってくるのを待っていてはいけません。少しだけ踵を浮かせておいた状態で待ち、移動したい方向が定まったら体重移動(重心移動)を行い、踵を着地させて床を蹴りだします。
これだけでも動き出しの1歩目はスムーズになるでしょう。リアクションステップを習得する段階では、小さくジャンプしてタイミングをとることをおすすめします。
それができない場合は踵を上げておき、つま先立ちをすることによってリアクションステップを行うのに近い状況が作り出せるはずです。
まずは練習で取り入れていき、試合でもリアクションステップを多用することでコートの中でしっかり動けるようになりましょう。
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