バドミントンをプレーするときもウォーミングアップは大切です。これは練習の前でも試合の前でも同じ。ウォーミングアップを正しく行うことで、怪我の予防と試合でのパフォーマンスを向上させる効果があります。
なぜウォーミングアップが大切かを体感する方法は簡単で、1試合目と2試合目では2試合目のほうが楽に感じませんか。
これは体温が上がって、筋肉がほくげれているので運動に適したコンディションになっているからです。
この高パフォーマンス状態を1試合目から出したいですよね。今回はウォーミングアップについてお話ししていきます。
目次
バドミントンのウォーミングアップ目的
バドミントンに限らずスポーツでウォーミングアップを行うのは、体温を上げて筋肉をほぐし運動をするのに適した状態にするため。
体温が上昇すると血液循環が活発になることにより、筋肉のこわばりが解消されて運動に適した柔らかさになります。筋肉の緊張がほぐれると怪我の予防につながるのです。
筋肉や関節回りを温めておくと、運動による体への衝撃耐性があがるので怪我や故障への予防になります。また中枢神経の興奮を引き起こして、素早く動きだすことができるようにする効果もある。
さらにウォーミングアップを軽い運動から始めることにより、心拍数や呼吸数を徐々にあげることにより心臓や肺にかかる負担を軽減することもできます。
ウォーミングアップの所要時間
ウォーミングアップの時間があまりにも長いのもよくありません。ウォーミングアップは試合開始の時間から逆算して始めるとイイでしょう。あまり長い時間が経過してしまうとウォーミングアップの効果が薄れてしまいます。
またウォーミングアップにあまり時間をかけすぎてしまうと疲労が溜まってしまい、本来のポテンシャルが引き出せず逆効果になることもある。
ただ汗をかくために厚着をしてウォーミングアップをしてもあまり効果はありません。熱が逃げにくい服装で体表面の温度だけ高まって、身体内部の温度が上がらずウォーミングアップの効果が減少してしまうのです。
冬場に外でウォーミングアップをする必要がある場合は、ウォーマーなどで熱のが逃げない工夫をしたほうがいいでしょう。
気をつけたいのは夏場にウォーミングアップ終了後に暑いからといって、涼しい恰好をしてしまうこと。体温を下げないために暖かい服装をするようにしましょう。
ウォーミングアップメニュー
ウォーミングアップの順番ですが、体操・ストレッチから始めずランニングやジョギングから始めるようにしましょう。なぜなら体温が上がっていない状態で筋肉を伸ばそうとしても効果は薄いから。
筋肉が暖まっていない状態で体操・ストレッチを行うと怪我をする恐れがあります。体操・ストレッチは必ずランニングやジョギングなどをしてからするようにしてくださいね。
したがって、ウォーミングアップの順番としては次に紹介する順序で行うことをオススメします。
①ランニング・ジョギング
ウォーミングアップはランニング・ジョギングから始めるようにしましょう。いきなり全力疾走などせず、ゆっくりと少し早歩きぐらいのペースから始めるとイイですよ。
少し調子が出てきたと感じられたら、短距離のダッシュ走を繰り返してもいい。とくに冬場で体温が上がりにくいときはある程度動き出したらこのダッシュ走で負荷を与えてもいいでしょう。
バドミントンは長距離を一定のペースで走る体力が必要なのではなく、短距離を全力疾走で駆け抜ける必要なわけでもありません。
バドミントンで必要な体力とは、中距離走を繰り返し何本も耐えられるスタミナなのです。そのためこのような短距離のダッシュ走は効果的。ウォーミングアップとしてだけでなく、体力づくりのための練習にと入れてもいいでしょう。
参考:バドミントンのトレーニング インターバルトレーニング・トレーニングラケットを使用した練習
②体操・ストレッチ
ランニングなどで体が温まったら、体操・ストレッチをして筋肉をよく伸ばしましょう。ゆるやかに大きな動きを意識してほぐしていきましょう。体操の順番は次の通りにやるのがオススメ。
- 膝の屈伸
- 浅い伸脚
- 深い伸脚
- 上体の前後屈
- 体側
- 上体の回旋
- 背伸び運動
- 手首・足首の回旋
- 軽い跳躍運動
ストレッチは各部位を20秒ほどゆっくり伸ばしましょう。伸ばす部位の筋肉が十分伸びている感覚を意識すること。
呼吸を止めたり、反動をつけたり無理におさえつけたりすると筋を痛める可能性があるので、しないようにしましょう。
バドミントンは飛び跳ねるスポーツなので、下半身の怪我が多いです。そのためストレッチが終わった後にフットワークで動くようにしましょう。いきなり激しいフットワークをしては、危険です。
③基礎打ち
「基礎打ち」と一括りに言っても、試合直前のウォーミングアップの意味を込めた基礎打ちと、練習前のフォーム確認、その日のコンディション(体調)確認を込めた意味での基礎打ちの内容は異なる。
一昔前はオーバーヘッドストローク系のクリアーから始めることの方が多かったのですが、最近では小さなストロークから大きなストロークへしていくほうがいいとされている。
なぜならば、いきなり全身の筋力を大きく使う運動をするとケガの可能性が高いからです。
したがって、基礎打ちを始めたら最初は、ドライブショットやドロップショットorカットショットなどあまり筋肉への負荷が大きくならないものから取り組みましょう。
体が温まってきたらスマッシュ・クリアなどといった大きな力を使うショット練習をするようにしましょう。
試合直前の基礎打ちでウォーミングアップが終わっているなら、スマッシュターンやドロップターンなどの実際のラリーに近いコートの中で動き回る練習を基礎打ちをするといいでしょう。
参考:バドミントンの基礎打ちの正しい順番と練習メニュー・種類とは?
まとめ
バドミントンをプレーする前のウォーミングアップは、試合でしっかりと実力を引き出すためにも必要。また練習前も怪我をしないために体操・ストレッチはしっかりやるようにしましょう。
いきなり体操やストレッチをしても効果が薄いのでランニング・ジョギングをして筋肉を温めてから体操・ストレッチはやりましょうね。
試合前にやる基礎打ちのときは時間が限られているので、パターン練習でコートの中を大きく動ける練習メニューを選ぶこと。
しっかりとウォーミングアップをすれば日頃の練習の成果を試合でハッキリと出せると思いますよ。手を抜かず、しっかりとウォーミングアップに取り組むようにしましょうね。