どんなスポーツでもそのスポーツに対する熱意がなければ、上達はありえません。バドミントンの練習を一人でもしたいと思うあなたはかなりバドミントンに対する熱意が強いと断言できます。
競技は違いますが野球選手のイチロー選手が少年時代に毎日バッティングセンターへ通っていたのは有名な話ですよね。これは野球が大好きだからこそできた行為だと言えるでしょう。
野球の練習ならバッティングセンターという選択肢があります。しかしバドミントンは一人練習専用施設がありません。そこでこのページでは一人でもできるバドミントンの練習方法についてご紹介します。
目次
バドミントンの練習は一人でもできる?
バドミントンの練習は一人でもできます。屋内、屋外を問わずラケットとシャトルがあれば、練習をすることは可能です。
例えば自宅の椅子に座った状態でラケットを頭上に上げて回内運動を意識してラケットを振る素振りだけでも、十分に一人練習と言えるでしょう。
素振りを行う際は、手首の回内・回外運動を意識して行いましょう。またバドミントンでは手首は固定して回内運動を使ったほうがシャトルはよく飛びます。この手首の使い方を間違えてしまうとシャトルは飛んでくれません。
続いてこの手首の使い方について解説します。
バドミントンでの手首の使い方
写真のような招き猫の手は手首を前に倒しいます。これを掌屈(しょうくつ)運動といいます。バドミントン初心者は間違ってこの掌屈運動をよくやってしまう傾向にあるのです。
掌屈を使うと、強いショットや遠くに飛ばすショットは打てません。シャトルを飛ばすにはスイングスピードが速いほうがいいのですが、掌屈を使うとスイングスピードが遅くなってしまうのです。さらに手首を痛める確率が上がり、デメリットしかありません。
中級者以上のプレーヤーが手首で打っているように見えるのは、イースタングリップでラケットを持って回内運動と回外運動を使えているからです。回内運動とは前腕を手の平が下を向くように回転させる動きで、回外運動とは前腕を手の平が上を向くように回転させる動きのことです。
回内運動と回外運動を私たちは無意識に日常生活の中で使っています。例を挙げるとドアの開閉です。日常生活の中でドアノブを開けたり閉めたりするのを思い出してください。ドアノブを回すときの前腕の使い方が回内運動、回外運動です。
参考:バドミントンでは手首を固定して打つ!?正しくは回内の運動が重要
続いてラケットを使った1人練習方法を紹介します。
シャトル打ち上げ(リフティング・ドリブル)
これは割とメジャーな練習方法で文字通り、シャトルをラケットで真上に打ち上げる練習。
体育館やスポーツセンターなどで、とにかく高く上げるとレシーブ力の強化に繋がります。また自宅など室内で自分の頭くらいの低い高さにシャトルをコントロールしながら連続して打つ練習は、ヘアピンショットのコントロール力を鍛えることができるのです。
慣れてきたらジャグリングのようにシャトルを2つに増やしてみましょう。上記の効果に加えて反射神経も鍛えられます。この練習ではお手玉のように、シャトルを落とさないように打ち続けられるように練習しましょう。
この練習の目的はシャトルのコントロールとシャトルコントロールテクニックが身につけることです。ほぼ同じ場所で打てなければ、2個のシャトルを打つことはできません。またシャトルを打ち上げるのに腕を大きく振り回すようでは2個のシャトルに対応できないからです。
スイングをコンパクトにできれば、余裕を持って2個のシャトルをコントロールできます。実際やってみるとかなり難しく感じるかもしれませんが、慣れてくればゲーム感覚でできるのでおすすめの練習方法です。
サーブ練習
サーブ練習は屋外だと風の影響を受けてしまうので屋内が望ましいです。ロングハイサービスの練習は、体育館やスポーツセンターといった高さのある施設が必要なので自主練習では難しいと思います。無論そういった施設にいるときに、一人で練習できる時間があるならサーブ練習をしてみてください。
ただし、限られたスペースでもショートサーブの練習なら可能です。
例えば自宅でのショートサービス練習の準備はにネットの高さ(およそ1.5メートル)程度にヒモを張るだけです。張ったヒモの位置ギリギリを狙ってショートサービスの練習をやりましょう。
もしショートサーブで打ったシャトルがネットより高い位置を通過してしまったら、相手プレーヤーにプッシュショットを打ち込まれてしまいます。そのためネットの上部テープ部分ギリギリを通過しないといけません。
とくにダブルスはサーブの質でそのラリーの流れが決定すると言っても過言ではありません。サーブ練習は特に練習機会の少ない社会人プレーヤーにおすすめしたい練習です。
各ショットの練習
「各ショットの練習は相手がいないとできないのでは?」と思うかも知れませんが、そんなことはありません。シャトルを真上に打ち上げて、落ちてくるシャトルを打つだけです。言わば1人ノック練習と言えるでしょう。
屋外で練習する場合は漠然と打っても意味がないのでコートやネットの高さを意識して練習してみてください。狙った場所に打つ、ネットに引っかからないように打つといった目的意識を持って練習しましょう。
練習スペースに余裕があれば下記のような簡易ネットを設置して練習できると、効果的な練習になると思います。
屋外だとオーバーヘッドストローク系ショットの練習は風の影響などを受けるため難しいと思います。そのため屋外ではドライブショットやヘアピンショットの練習などがおすすめです。
体育館やスポーツセンターなどで他のメンバーを待っている時間などがあれば、オーバーヘッドストローク系ショットの練習をして空き時間を有効に使って練習してみて下さい。
フットワーク練習
これは前後のフォアサイド、バックサイドの4方向に加えてフォアとバックの両サイドに動いてフットワークの動きを覚える練習です。下記の図を見てもらえば理解しやすいと思います。
とても単純な練習ですが、試合中はフットワークの足運び(ステップ)を意識して移動はできません。そのためフットワークの足運びを体に覚えさせることが必要です。
特に初心者のうちは足運びを体に覚え込ませることを目標にしてください。上達してきたら頭の中では次にどこへどんなショットを打つか考えてから打つことになるので、フットワークは無意識にできるようになりましょう。
フットワークの足運びを無意識にできるようになったからといって、フットワーク練習が不要になるわけではありません。
バドミントンの練習は知識を得ることも大切
我流での練習では、必ず限界が訪れます。その限界の壁を突破するためには正しい知識を持ったプロの指導者の教えが必要。
しかし、さまざまな理由から誰でもプロの指導を受けることはできないですよね。
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バドミントンで使う筋肉を鍛える筋トレ
ひとりでできる練習として筋肉トレーニング=筋トレが挙げられます。確かに筋力はないより有った方がいいのは間違いありませんが、筋トレをするならば、バドミントンで使用する筋肉を集中的に鍛えること。
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効率よく筋力を鍛えるためには、筋肉にしっかりと負荷(重さ)をかけるトレーニングをする必要があると言えます。たとえばスマッシュを速くしたいと思っているのならば、次の3つの筋肉を意識してトレーニングしましょう。
- 肩の前方から胸筋
- 肩の後方から広背筋
- 上腕回り(上腕二頭筋、三頭筋など)
1は主に「プッシュアップ(腕立て伏せ)」、2は主に「チニング(懸垂)」、3はチニングの後に部分的にダンベルなどで筋肉に負荷をかけることでトレーニングできる。
上記の3つの中でも、特に絶大な効果を実感できるのは2の「チニング(懸垂)」です。
つまり、肩の後方から広背筋にかけての筋力が、スマッシュの速度と威力に大きく関係している。広背筋のトレーニングは、ある程度のレベルを超えてからは、スマッシュを速くするための重要なトレーニングだと言えるでしょう。
腕の内旋運動には肩甲下筋、大胸筋、広背筋が使われ、外旋運動には棘下筋、小円筋、三角筋、前腕の回外運動には上腕二頭筋と回外筋が使われている。
参考:バドミントンでつかう筋肉は?スマッシュ速度を上げたいなら腕の筋トレ?
またスマッシュを打つときの筋力を鍛えたいならば、ラケットの素振りもオススメです。より、負荷をかけてトレーニングを行いたいならば下記のトレーニング用ヘッドカバーをラケットに装着して行うと、さらに効果的なトレーニングになるでしょう。
バドミントンの一人練習をするなら握力トレーニングも
バドミントンのスマッシュは腕の力だけで打っていては速くならないので、握力を鍛える必要がある。そして握力を使うべきポイントというものが存在しています。
なぜ握力を鍛えるのかというと、バドミントンにおいてラケットのグリップを握り込む動作がによって、ラケットを握り込むとヘッドスピードが上がるから。シャトルを打つ瞬間にラケットを握りこむことで、手首を中心に、ラケットのヘッドスピードが劇的に上がります。
全身の筋力のエネルギー伝達の終盤になるインパクト時のラケットのグリップ握りこみは非常に重要。一番シャトルに近い人間の身体の部位は手なので、手で握り込む運動は、道具以外ではもっとも重要ということになるのです。
握力アップはスマッシュ強化のためには、人間の部位の中でも手=握力が最も重要。
参考:バドミントンでスマッシュが速く打てない・遅いなら握力を鍛えよ!
バドミントンの一人練習の定番
バドミントンの一人練習の定番と言えば、壁打ち。この練習方法シンプルで家や屋外の壁に向かってシャトルを打ち続けるだけです。
この練習の目的はずばり、レシーブ力の向上。このレシーブ力はダブルスでは必須のスキルですが、シングルスでもレシーブ力があることに越したことはありません。
とくにダブルスのプレーヤーであれば、壁打ちをしてラケットでシャトルを弾く感覚を養う必要があります。ダブルスのラリーは上級になればなるほど、速くなっていきますよね。そうなっている中でスイングが大振りになっていると、どうしても次のリターンへのタッチが遅れてしまいます。
そういったことにならないためにもシャトルを打つのではなく、弾くという感覚で打つことによりスイングがコンパクトになっていく。
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バドミントンの各ショットの練習を一人で行う
シャトルをラケットに乗せて、軽く低くあげて、それを思いっきりドライブショットで打つだけの練習です。
想定するシチュエーションとして、ダブルスでパートナーがショートサーブを打ったあとに、そのリターンがサイドにドライブで来た場合の練習。
これはダブルスで重要だと言われる、3球目の処理にあたります。
ショートサーブのサーブリターンを、相手後衛のバックサイドを狙ってプッシュショット風に打つことがありますよね?
その時に前衛で止めることができず、後衛がカバーすることになると、ロビング(ロブ)を上げるか前に落とすかの2択になってしまうでしょう。
1つめの選択肢であるロブで返すと、相手ペアに攻撃の主導権を渡すことになってしまいます。
2つめの選択肢である前に落とすショットだと、相手ペアに先読みされて打ちこまれてしまう。このような2択のケースであっても、相手ペアに主導権を渡さないためには、強く速いドライブショットが必要。
特に、ダブルスではラリー開始3球目において、この速いドライブが打てると強力です。もしレシーバーが前衛でネット前にいれば、レシーバーが反応できないの速度でストレートにドライブを返す。ストレート側にレシーバーがいるならば、たとえ球足が長くなったとしても、クロス側にドライブで返した方がいいでしょう。
このような戦術がとれるようになるためには、サイドに振られたショットに対しても強いドライブで攻撃することができるようになるしかない。したがって、ドライブの練習・特訓が必要なのです。
部活やクラブチームでの基礎打ち練習と試合ばかりやっている状態だと意識したトレーニングがなかなかできないので、休憩時間や空いている時間に一人でコートに立って練習するといいでしょう。
バドミントンのひとり練習についてまとめ
バドミントンの練習は屋内で相手がいないとできないと思われがちですが、そんなことはありません。工夫次第でバドミントンも自主練習は可能。
上達したいと思っているならば、なるべく多くの時間シャトルとラケットに触れていましょう。ただし、目的意識もなくシャトルとラケット扱っていても非効率なのでやるからには目的を持つこと。
ラケットのグリップ持ち替え練習や素振りならば、シャトルが無くても自宅で手軽にできるのでオススメです。またトレーニンググッズを合わせて使えば効率・効果のアップも期待できます。
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